井 颯一郎さんSOUICHIROU I

産山村age.20

憧れの上司と、ともに頑張ることのできる仲間に出会えました。

「福岡や街に遊びに行ったりもするけれど、帰って来ると、なんだかほっとする。ほっとするのは、自然だけじゃなくて、人にも。」子どもの頃は自然の中で釣りばかりしていた。自然豊かな産山生まれ、産山育ちの阿蘇中央高校グリーン環境科の卒業生。

阿蘇中央高校を選んだのは、家から近かったということもあるが、「楽しそうだな」と思った林業に関して学べる学科があったから。そして、実際に林業の作業を見たり、高校にJLC(日本伐木チャンピオンシップ)の活動をしている先生がいたことから、JLCの活動を見る機会もあり「林業ってかっこいいな!」と思った。高校卒業後に「くまもと林業大学校」の1年間の研修課程を経て、今年の4月からは阿蘇森林組合の直営班として働き始めた。

夏の暑い中、山の下草刈りの作業はいちばん大変だった。山の斜面で足場も悪い中、転倒しないように踏ん張りながら、自分の身長より高い草をひたすら刈っていく作業は本当にきつかった。くじけそうになった時には、遠くで同じ作業をしている仲間の気配を感じて「俺も負けないぞ!」と頑張った。仲間と一緒だったから乗り越えることができた。そして「仕事やり切った!仕事やってる!」という達成感とともに、作業が終わった後にみんなで食べるアイスは最高だ。

尊敬している人は上司。
上司が教えてくれた通りに目立てをしたらめちゃくちゃ切りやすくなったし、言われた通りに玉切りした時もすごくうまく切れた。本当にすごい。事務職として就職した後に、山仕事の楽しさを知り、自らJLCに挑戦したり、自分で一から学び、現場未経験という立場から、作業班に転向して、さらにそこから実績を積んで管理職にまでなったのもすごい。
自他に厳しく研究熱心。そして、優しい。もの凄く努力していて、そしてクールにやりこなしていく。
普段なかなか褒めない人なので、うまく伐倒できたとか、何かうまくできた時に、上司が褒めてくれた時はすごく嬉しい。

「夢は、上司のような林業家になることです。」と語る井さんでした。

「山を見て育っている。いつも率先して前向きに取り組んでいる」(林業大学校時代の講師談)
林業は、同じ現場が無いからいつも新鮮。現場までの道のりも現場の景色も山の感じも毎回違う。

あその山モンの1日

6:30 起床
7:10 出発
8:00 現場到着・仕事開始
12:00 昼食
13:00 仕事再開
17:00 仕事終了
17:40 帰宅
お風呂
19:00 夕飯は時々友達と外食したり
20:00 自分の好きなことをする時間
23:00 就寝

山モンを目指している人へのメッセージ

甘い世界ではないので、自然が好きなだけではやっていけない。来るなら本気で覚悟して来たほうがよいと思います。

  • このコンテンツは、パンフレット「ASO NO YAMAMON WORLD」に掲載した「カメラマンが見た山モンの姿」を転載したものです。
  • 内容はパンフレット掲載時点のものになります。