後藤 亮さんRYO GOTO

阿蘇市age.35

一生懸命、山仕事したり、子育てしたり、今楽しいし、幸せです。

阿蘇市にある後藤林業のいわゆる若旦那、後藤 亮さん(35)は、林業歴14年目。現場に到着すると、冬景色の中に、後藤林業さん若手お二人の防護服の鮮やかな蛍光オレンジ色が目に飛び込んできた。「防護服、決して安くはないです。しかし、私たち林業者の最大の資産は、機械ではなく”自分自身“なので、安全のため、格好良さのためにお金をかけることは、林業者にとって最大の投資だと思います。森も大事にしていますが、人も大事にしています。」

大学4年の時、アルバイトがてら家の手伝いをし、卒業後、そのまま緑の雇用の研修に進んだ。当初は「仕事だから」という気持ちでやっていたが、1年後に歳の近い高野さんが入社。高野さんは高校の林業科を出た「林業を目指して来た人」だった。触発され、そしてお互い研鑽を積み合い、仕事が楽しくなっていった。

大学4年の時、アルバイトがてら家の手伝いをし、卒業後、そのまま緑の雇用の研修に進んだ。当初は「仕事だから」という気持ちでやっていたが、1年後に歳の近い高野さんが入社。高野さんは高校の林業科を出た「林業を目指して来た人」だった。触発され、そしてお互い研鑽を積み合い、仕事が楽しくなっていった。

愛妻、起梨子(きりこ)さんとは大学で出会った。愛娘3児の父でもある。仕事が終わると、色鮮やかな蛍光オレンジの防護服のまま、保育園と学童にお迎えへ。「仕事に誇りを持っていますし、林業界のイメージアップにも繋がるかと思って。」きっと児童からも「カッコイイお父さん」で人気なことでしょう。「共働きなので、朝は妻が子供を連れて行ってくれて、お迎えは自分がして、というふうに、とてもいい感じにできています。」イケメンなだけでなく、イクメンでもありました!

「この仕事は融通が効くし、時間にも恵まれているので、保護者会長や学童の会長などの役も受けることができています。」天気次第、雨なら休み、日給月給。事前に言ってもらえれば、好きな時に休んでもらえる。若い人なら子供の行事、年配の方なら地区の行事など。

来るものを拒まず去るものを追わず、というスタンスで、今まで多くの若者を受け入れてきた。「来たからにはしっかりやって、ちゃんと何かを得てほしいとは思っています。でもその上で、他に道が見つかった時には、無理に引き止めたりはしないです。」「うちはふわっとしてるんで」という言葉の通り、休憩の時には、若手の高野さんといっしょにまるでお笑いコンビかと思うほど。

話していて、後藤さんは満たされていて寛容、という印象を受けました。「父がそういうタイプ(寛容)で。人が寄ってくる人で、人付き合いもいい感じにしていて。父を目指したことは無いけれど、いいなぁって思って見ていましたね。」そうしたら自然にご自分もそうなられていたのですね。そして「職があり、結婚して子育てでき、消防団や行事などで地域社会にも貢献でき、地域とも家族ぐるみで交流できたり。プライベートも仕事もバランスとれていて。今、楽しいし、幸せです。」

現場では「自分が納得した仕事をする。」伐ってもお金にならない雑木でもきれいに伐ったりする。見た目も大事。「自分はA型なので、気になったら、納得しないと終われないんです。」「大きなことは言いませんし、気負いせずにやっていますが、自分が日々淡々とやっていることが結果的に阿蘇の自然のためになっている、というのはうれしいです。」

あその山モンの1日

6:00 起床‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬(夏場は4~5㎞走る)‬‬
8:00 現場着(仕事スタート‬)
12:00 お昼ご飯
13:00 仕事再開
17:00 帰宅
防護服のまま子供のお迎え(保育園と学童保育)
18:00 妻帰宅
お風呂
夕食
子どもとの時間など
19:00 子供と一緒にお風呂、家族で晩ご飯
21:00 子供が寝た後自分の時間(趣味の読書)
23:00 就寝

山モンを目指している人へのメッセージ

ここ数年、今まで日陰的だった林業にスポットが当たっています。古き良きものを継承しつつ新しいものを取り入れ、この業界に革新を起こすことができるのは、エネルギーにあふれる若い世代です。一緒に「カッコいい林業」をやりませんか!

  • このコンテンツは、パンフレット「ASO NO YAMAMON WORLD」に掲載した「カメラマンが見た山モンの姿」を転載したものです。
  • 内容はパンフレット掲載時点のものになります。