瀬井 正太郎さんSYOUTAROU SEI

高森町age.31

楽しくすることを考えて、毎日楽しく仕事をしています。

「このままでは自分がもったいない。都会じゃできないことをやってみよう!」と一念発起し、機械エンジニアとして勤めていた会社を退職して高森町に移住したのは25歳の時。

「とにかくいろいろなことを試してみたい!」と、まずは農業、畜産、林業など様々な業種を経験し、その中で「林業は自分に合っているな」と感じた。都会育ちではあるものの、幼い頃は毎年祖父のいる九州の田舎を訪れ、いっしょに山に入るのが好きだった。

林業は頑張れば食べていけるしおもしろい。現在は、父と仲間の4人で鹿ネット、植え付け、下草刈り、枝打ちなどの造林をメインに行いながら、林業以外の仕事や田んぼもしている。(自分で作ったお米の味は格別!)

父とよく話すのが「笑いながら仕事してると怪我しないよね」(注:「ふざける」とは違います)毎日、楽しくすることを考えていて、実際に今、楽しみながら仕事をしている。働く時間は、人生の中で大きな割合を占めるので、仕事が楽しくなかったらもったいない。ポイントは、極力ストレスを無くすこと。例えば、きつい作業の時に仲間が疲れていたら、すぐに休憩を入れたり、笑わせて緩ませたり。前日の仕事で夜が遅かった時は、無理矢理、眠いまま早朝から仕事したりせず、臨機応変に時間も内容もデザインする。

熊本に来て「都会と田舎を繋ぐ橋渡しになりたい」と思った。都会と田舎のニーズをつなぎたい。サラリーマン時代のかつての自分のように、今、都会でくすぶっている友達もいる。みんなで一緒に何かできたらいいな。いろいろな人に林業の良さも伝えて行きたい。植え付けなど、女性でもできる仕事も作って行きたい。そして、例えば、熊本の野菜を使った飲食店や、お米の販売など、都会ではまったく違う仕事をつくり、都会でも田舎でもどちらでも働ける環境を創りたい。

「太陽の光浴びながら、自然と仕事して、心も病まない。全員うちに来てくれないかな。もっと楽しいこといっぱいあるんだよ!って伝えたい」と語る瀬井さんでした。

関わっている人はだいたいみんな尊敬している。自分に持っていないものを持っているから。もちろん娘も嫁さんも。
「わぁ! かわいい花だ!! 奥さんに持って帰ろう」とお花を手にする父、弘幸さん。そんな父の口癖は「損得で動くな」。

あその山モンの1日

6:00 起床
7:45 現場到着(これから一緒に仕事をする人たちと)例えば、美味しいものの話や、週末何する?など、仕事以外の話をする時間を大切にしている。そもそも自分が話しをするのが好きなのだけれど、緩むことがとても大切。皆で心身をほぐしてから、仕事に取り掛かる。
8:30 仕事開始
12:00 昼食
13:00 仕事再開
16:45 仕事終了
18:00 帰宅翌朝まで娘との時間(いっしょにお風呂、ご飯、ゲーム、おもちゃ、いっしょに寝る、いっしょに起きる(朝は「パパいってらっしゃい」を必ず言うパパっ子6歳)
21:00 娘就寝
妻と会話
23:00 就寝

山モンを目指している人へのメッセージ

暑い寒い汚いとか、キツイことなんていっぱいあるけれど、カブトムシもいっぱい採れるし(虫が大好き!)山仕事は自分にとってはとにかく「楽しい」しか言えないです。冬場・夏場それぞれに、自分にとっての「楽しいこと」を見つけるとよいのでは?

  • このコンテンツは、パンフレット「ASO NO YAMAMON WORLD」に掲載した「カメラマンが見た山モンの姿」を転載したものです。
  • 内容はパンフレット掲載時点のものになります。