金田 宇宙さんKOSUMO KANEDA

産山村age.25

自然が好き。周りに木があって、風に吹かれて。暑いのも、寒いのも、好き。

林業歴2年の金田宇宙さん(25)は産山村の祖母のもとへIターン。
静岡で会社員をしていた時に体を壊し「そんな働き方をするくらいならば、じいちゃんとばあちゃんの山仕事を手伝いに産山に来なっせ」と祖母の酒井郁子(さかいいくこ)さんから話があった。祖父、酒井一憲(さかいかずのり)さんは元森林組合長。産山村では有名な地主さんで、大規模な椎茸生産もされ、昔は一憲さんが木を伐り、郁子さんが林内車を操作したりなど、ご夫婦で山仕事をされて来た。

平成25年に産山村の祖父母のもとに来て、1年間の研修を行った。
病床の祖父、一憲さんから口伝えで教わりながら、現場はほとんど独学で学んで行った。郁子さんからは、木の見立て(どの木を間伐して、どの木を残すかの判断など)などを教わり、チェーンソーのメンテナンスなどは近所の先輩に教わった。大型免許を取得しに、いったん静岡に帰っている間に、祖父が他界。その後、再び産山に戻り林業を再開。近隣に住む先輩が、1日かけて山の実地研修をしてくれた。その先輩を目標に、伐り方の技術の向上に励んでいる。現在は産山村にある「NPO法人産山守り人の会」の山の作業の請負をしている。また、祖父の椎茸生産も引き継いだ。

「現場では一人で作業しているので、とにかく安全に気をつけています。風の強い日は、風に煽られ伐倒方向が狂うことがあるので、特に風など、天候にも気をつけています。」

山の仕事や産山村の魅力は?
「産山は標高が高いので、草原や山を見渡せたり、とにかく水が豊かできれいです。そして、仕事の行き帰りの景色も毎日すごくきれいです。」「会社員時代はコンクリートの中で、人工物に囲まれて働いていたので、自然の中で仕事ができるのがとってもいいです。」「時々、動物が出てきて、ごく近く、手を伸ばせば届く距離まで来たりします。同類と思われているのかな?ほっこりします。」

やりがいや達成感はどんな時に?
「1本間伐した後に暗かった山に陽が入って、光が指して照りだす時ですね。音や振動も。」

畑や保存食作りなどもしている祖母郁子さんのお手伝いで、重いものを運んだりも。若くて力持ちな金田さんが来てくれて郁子さんも大助かり。ちなみに郁子さんは、梅干し、味噌、漬物だけでなく、お茶もお茶の木栽培から煎るところまで全てを自給。自然が豊かな阿蘇ならでは。

金田さんの趣味はバイク、ツーリング。「風を切って走る爽快感が好き。」とにかく走るのが好きで、静岡のご実家にもバイクで行かれるとのこと。

将来の夢は?
「集落の山を全部、間伐してみたいです。」

また頼もしい若きあその山モンが生まれました。ますますのご活躍が楽しみですね!

今の現場からは九重連山が見渡せる
祖母酒井郁子さんと
(右)しいたけのほだ場で作業中に山鳥がものすごく近くまで寄ってきました(左)行き帰りの美しい景色(写真提供:金田宇宙さん)

あその山モンの1日(冬)

7:00 起床‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬
朝ご飯は5分で‬‬
8:00 現場着
仕事開始
12:00 家に帰ってお昼ご飯
13:00 仕事再開
17:00 帰宅
暗くなる前に帰宅
18:00 夕食
22:30 就寝

あその山モンの1日(夏)

5:45 起床‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬
朝ご飯は5分で‬‬
6:45 現場着
仕事開始
12:00 家に帰ってお昼ご飯
14:15 仕事再開
19:15 帰宅
暗くなる前に帰宅
20:15 夕食
22:30 就寝

山モンを目指している人へのメッセージ

田舎が好きで自然が好きな方でしたら、天職なので一度体験してみてください

  • このコンテンツは、パンフレット「ASO NO YAMAMON WORLD」に掲載した「カメラマンが見た山モンの姿」を転載したものです。
  • 内容はパンフレット掲載時点のものになります。